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HISTORY 競技

関東オープンゴルフ選手権競技

1950(昭和25)年、
第1回大会の優勝は中村寅吉

 かつて行われていた日本の大きなトーナメントのひとつに関東オープンゴルフ選手権がある。関東ゴルフ連盟主催で一時は国内6大公式戦(日本オープンゴルフ選手権、日本プロゴルフ選手権、関東オープンゴルフ選手権、関東プロゴルフ選手権、関西オープンゴルフ選手権、関西プロゴルフ選手権)のひとつとも呼ばれていた。
 第1回大会が開催されたのは1950(昭和25)年だった。戦時中、解散していた関東ゴルフ連盟がその前年に復活し、活動の柱として関東オープンゴルフ選手権の開催を実行したのである。
 第1回大会の会場は霞ヶ関カンツリー倶楽部。5月11、12日の2日間で72ホールストロークプレーが行われた。優勝したのは当時34歳の中村寅吉。これが中村にとって初めての優勝だった。中村はここから大会4連覇を飾る。中でも1953(昭和28)年は大会記録の16打差という圧倒的な勝利だった。
 1954(昭和29)年の第5回大会は5連覇がかかっていた中村が海外遠征(カナダカップ出場)のため欠場。栗原甲子男がプレーオフで小針春芳を下して優勝した。
 中村は1955(昭30)年こそ6位に終わるが、1956(昭和31)年から再び勝ち続けて3連覇を達成。大会最多の計7勝をマークした。
 初期は中村のほか小針、林由郎、石井朝夫が複数勝利を挙げた。アマチュアでは三好徳行が1955年にアマチュア初のトップ10となる10位に入り、1957(昭和32)年には9位タイと健闘している。

 

第1回大会からの4連覇を成し遂げた
1953(昭和28)年の中村寅吉。
伊勢原CC提供=日本ゴルフ殿堂所蔵

 

1972(昭和47)年、テレビ中継開始の年に
青木功に競り勝ち尾崎将司が初優勝

 1966(昭和41)年からは3日間の72ホールストロークプレーに変更。1969(昭和44)年からは台湾出身の謝永郁が3連覇を記録する。1971(昭和46)年からは4日間72ホールストロークプレーとなり、翌1972(昭和47)年にはNHKによるテレビ中継が始まった。
 その1972年は青木功と尾崎将司が優勝を争い、尾崎が3打差で大会初優勝を手にした。青木は1974(昭和49)年に12打差の圧勝で大会初勝利をつかむと、翌年は連覇を達成。すると、1976(昭和51)、1977(昭和52)年には尾崎が連覇とAOが競うように勝ち星を重ねていった。2人はともに大会史上2位となる4勝を挙げている。
 1984(昭和59)年には中島(現在の登録名は中嶋)常幸が大会初優勝。この年はアマチュアの阪田哲男が5位に入り、三好徳行を抜いて大会史上単独最多となる5回目のベストアマチュアに輝いている。
 1986(昭和61)年にはAONが激しく優勝を争う展開になった。混戦を抜け出したのは青木。16番から3連続バーディを奪って2位尾崎に1打差、3位中島には4打差をつけて頂点に立った。

 

1999(平成11)年、
最後の優勝者は佐々木久行

 数々の名勝負を生んできた関東オープンゴルフ選手権をはじめ各地区オープンは1991(平成3)年を最後に男子ツアーの賞金ランキング対象競技から外れてしまう。以降も大会は継続していたが、ちょうど50回の節目となる1999(平成11)年で歴史に幕を下ろすことになった。最後の関東オープンゴルフ選手権チャンピオンとなったのは佐々木久行。3打差の2位には横田真一とともに中嶋常幸の長男で当時大学2年生のアマチュアだった中島雅生が食い込んだ。

 

文/宮井善一

 

参考文献
『関東オープンゴルフ選手権競技50年史』(関東ゴルフ連盟)
『日刊スポーツ』1950年5月12、13日付、1954年8月25日付、1986年9月8日付

 

関東オープンゴルフ選手権競技歴代優勝者一覧

開催年 優勝者 Score 開催コース Yards Par
1950 中村 寅吉 292(0) 霞ヶ関CC   73
1951 中村 寅吉 290(-2) 小金井CC 6640 73
1952 中村 寅吉 299 霞ヶ関CC    
1953 中村 寅吉 286(-2) 那須GC 6650 72
1954 ☆栗原 甲子男 298(+10) 我孫子GC   72
1955 林 由郎 291(+3) 鷹之台CC 6950 72
1956 中村 寅吉 291(+3) 相模CC 6614 72
1957 中村 寅吉 294(+6) 東京GC 6877 72
1958 中村 寅吉 298(+2) 相模原GC 7255 74
1959 小針 春芳 294(+6) 鷹之台CC 7070 72
1960 林 由郎 283(-5) 霞ヶ関CC東C   72
1961 小針 春芳 290(+6) 相模CC 6513 71
1962 陳 清波 281(-7) 我孫子GC 6690 72
1963 石井 朝夫 281(-7) 大利根CC東C 6710 72
1964 森 泉 286(-2) 袖ヶ浦CC袖ヶ浦C 7075 72
1965 石井 朝夫 283(-13) 相模原GC 7260 74
1966 原 孝男 280(-8) 船橋CC 6900 72
1967 河野 高明 279(-9) 龍ヶ崎CC 7012 72
1968 ☆謝 敏男 278(-10) 袖ヶ浦CC新袖C 6985 72
1969 ☆謝 永郁 287(-1) 我孫子GC 6821 72
1970 謝 永郁 284(-4) 中山CC 6890 72
1971 謝 永郁 274(-14) 習志野CCキングC 7022 72
1972 尾崎 将司 273(-15) 袖ヶ浦CC袖ヶ浦C 7050 72
1973 ☆栗原 孝 284(-4) 武蔵CC豊岡C 6804 72
1974 青木 功 271(-17) 茨城GC東C 7125 72
1975 青木 功 280(-8) 姉ヶ崎CC 6846 72
1976 尾崎 将司 282(-6) 嵐山CC 6311m 72
1977 尾崎 将司 277(-11) 朝霧ジャンボリーGC 6467m 72
1978 ☆金井 清一 285(-3) フォレストGC東C 6436m 72
1979 天野 勝 278(-10) 伊香保CC 6201m 72
1980 青木 功 290(+2) 岡部チサンCC美里C 6378m 72
1981 湯原 信光 282(-6) 烏山城CC 6365m 72
1982 尾崎 将司 290(+2) 富士小山GC 6358m 72
1983 ☆藤木 三郎 286(+2) 穂高CC 6394m 71
1984 中嶋 常幸 276(-8) 宍戸国際CC 6110m 71
1985 金井 清一 277(-11) 飯能GC 6315m 72
1986 青木 功 279(-9) セントラルGC東C 7261 72
1987 横島 由一 212(-4) 総武CC総武C 7153 72
1988 横山 明仁 278(-2) 江戸崎CC 6869 70
1989 水巻 善典 281(-7) 日高CC 6726 72
1990 川岸 良兼 273(-7) 東ノ宮CC 6774 70
1991 金子 柱憲 202(-14) 横浜CC西C 6560 72
1992 白石 達哉 273(-15) 茨城GC東C 7122 72
1993 ☆福沢 孝秋 280(-8) 浜野GC 7151 72
1994 佐々木 久行 277(-11) 都賀CC 7107 72
1995 羽川 豊 281(-3) 鷹之台CC 6809 71
1996 深堀 圭一郎 280(-8) フォレストGC東C 7044 72
1997 横山 明仁 277(-11) 水戸グリーンCC山方C 6881 72
1998 ☆葉 彰廷 274(-14) 伊香保国際CC 6805 72
1999 佐々木 久行 278(-10) 長野CC 7018 72

☆はプレーオフ
※1987、1991年は悪天候のため54ホールに短縮 

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